A: 生産環境学コースでは、植物の生長をささえる農地と森林の環境を知り、その利用について学びます。そのなかで森林科学分野では、植物の生育基盤である土壌、森林の育成や計画的な利用、野生動物の管理、そして里山における人と自然の関係について学んでいきます。
日本における「林業」はかつて多くの人が働く大きな産業でしたが、木材の貿易自由化や燃料革命のために生産量が激減し、木材自給率は20%を下回るほど衰退しました。ところが、戦後の森林保全が功を奏して森林資源が充実し、ここ数年自給率が毎年向上し、産業として再び活気をもつようになってきています。
今や林業は単なる木材の供給だけでなく、山菜やキノコ、リクリエーションなど森のさまざまな恵みを活用する「森林業」としての発展が求められています。自然の仕組みをよく理解し、森林の持つ能力をうまく引き出すことに興味のある人に学んでもらいたいと思います。
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